専門内の専門外

専門家と言われている人がいますが、その専門領域がさらに細分化されている場合、一見すると専門内に見える事柄でも、実際は専門外であるということがあります。
福島県立病院の産科医が業務上過失致死等で起訴されて結局無罪になった事件でも、同じ医者ではあっても問題になった産科領域については必ずしも専門とは言えない医師が述べた意見が検察の判断を狂わせたのではないかということが指摘されています。
専門外の人間にとっては、医師というだけでその意見に権威が生じてしまうことから、ど素人が間違った意見を述べるより、はるかに罪が深い場合があるように思われます。
私も、医学ではありませんが、専門領域に携わる人間として、そしてそれを明らかにしている人間として、自戒しなければいけないと思っています。